WEB制作は独学で稼げるのか?結論:ハードルは鬼高い【現役フリーデザイナーが語る体験談】


CHIKARA@insNote_Cです。
現在フリーランスとしてWEB制作や動画編集をしている者です。
「WEB制作は稼げる!」とSNSでよく耳にするようになりました。
結論から申し上げると、かなりハードルは高め。未経験なら努力で賄えるのは1%いるかわかりません。
「データはあるの?」と聞かれると、そんなものはありません。しかしながら実際に僕がフリーでWEB制作を行い、飯が食えるようになるまでを記述していこうと思います。
いわゆる【体験談】ってやつですね。データにこだわる方はお引き取りください。ただデータだけにとらわれている方はこの業界は確実にほぼ100%失敗するので、時には感情意見にも耳を傾けることをおすすめします。
独学でプログラミングを学ぶのは氷山の一角だった
「独学でWEB制作!初月月収は6桁越え!」「WEB制作を独学で初めて初月は20万越えました!」こんな話がSNSではありふれています。
『嘘だな。』これが僕の感想です。
今では数字を簡単に編集することができます。以下の動画で解説してますが、Googleデベロッパーツールでいくらでも捏造することが可能です。
SNS上が全て嘘だとは思わないです。ただ「そんな簡単にWEB制作が稼げたら誰でもしてるわ」と思うでしょう。
独学時代は辛かった
僕は2018年頃からWEB制作者として活動しています。
そこから遡ること3年前の2016年。僕が独学でプログラミングをしていた時代です。この時はまだコロナもなかったですし、WEB業界も盛り上がっていませんでした。
むしろフリーでWEB制作をしてる人は少数だと思っていました。
僕はこの時はまだ美容師でアートディレクターをしていたときですね。日々忙しい中、帰宅時間は22時頃。
帰宅後、すぐに風呂に入り飯を食い、プログラミングを睨めっこしていた時を思い出します。
独学方法はプロゲートでした。2014年に開業しているプロゲートは今までみたいなゲーム感覚のサービスではなかった様な気がします。
しかし今みたいに解説をいれてくれるので順調に進んでました。あとは先人に教えを乞う。これだけ。
取り合えず受注した話
プログラミングもある程度覚え、友人が店舗を出すとのことだったので、取り合えずWEB制作をとりあえずやってみました。
ここでも先人の教えで何とか完成させ、友人にOKをもらいなんとかなりました。そこから何度か友人のツテで何人かのWEB制作を行いましたが、ここから地獄の始まりでしたね。
独学でWEB制作は「不可能」と感じた日
順調に進んでいた独学ですが、早くも限界と虚無感。
「WEB制作の流れが何もわからん…。」
- どうやって営業すんの?
- デザインカンプはどうやって作んの?
- 画像編集、動画編集頼まれたけど、どうすんの?
- 納品方法はCDROM?どうやってすんの?
上記の様な注文がきました。もちろん全力でやりますよ。でも検索しても検索してもわからないことだらけ。もうお手上げ状態ですね。



結果的に納品日までに間に合いませんでした。クライアントには法的処置をとると言われたことがあります。
法的処置はいわゆる損害賠償です。「出来ます」と言いながら最終的に「やっぱり無理でした。」で済ましてしまったんですからね。(クライアントにはもっと丁寧な言葉で答えました。)
結果的に示談金という形で終わりましたが、虚無感は半端なかったですね。
WEBデザイナー+開発基礎の職業訓練へ
上記のようなことがあってから抑うつ状態になり、半年ほど療養していました。
プログラミングやデザインするの自体は好きだったので、ここから職業訓練に行くことにしました。
職業訓練の内容については、また別途記事に記述します。
知らないワードがいっぱい
いざ、職業訓練を受けると知らないワードがいっぱい出てきました。
- FYI
- KPI
- ASAP
- 五月雨式
- ローンチ
- DB、CMC
- ペンディング
- レギュレーション
などなど。「自分はこんなにも無知だったのか」と恐れましたよ。
知らない人はググってみてください。知らないものをすぐに教えを乞うのは会社でもフリーとして活動している人でもこの先食っていけなくなりますよ。
わからない=検索する癖をつけましょ。
独学で学べることって本当に1部というか、0.1%くらいですよ。
独学でつまづいた人はすぐにスクールなり、職業訓練を受けてください。
職業訓練で得られるもののデザインの一握り
「独学はやめてスクールなり、職業訓練を受けろ」なんて偉そうに言いましたが、これを受けたといってもWEBデザイナーとして学べるものは本当に最低限です。
組織に属したらまじで使えないレッテル貼られたりします。これは僕がアフォなだけだったかもしれませんが。
職業訓練やスクールで学んだからといってプロではないですからね。半年くらいでプロになれるなら皆んな余裕でプロ。
ここでは「一応就職できるレベル」まで持っていくことを前提としていますので、技術力に関しては月とすっぽんです。マナ○さん風に言うと「雑魚」ですね。え?そんな人知らない?それは情弱すぎます。出直してください。
WEB制作会社への就職
就職した会社で始めは、サイト運営からしました。そして徐々にコーダー、デザイナーと昇級していった感じです。未経験なら結構な技術力ないとコーダーもデザイナーも初めからさせてもらえるのは難しいようでした。
僕が行っていた職業訓練が4ヶ月。
ポートフォリオを2ヶ月目で制作。就職活動した時のポートフォリオは以下のような感じ。
- バナー:6枚
- コーポレートサイト:1つ
これだけです。制作期間は2週間しかなかったので、これだけしか作れませんでした。多い人はバナー10枚以上作ってた人もいましたね。
ここでもコーダーとしてすぐにでもなりたいので、自分の時間を見つけてはポートフォリオを制作しまくっていました。
コーポレートが5つくらい出来上がった時に、やっと上司からコーダーへの昇級の話はありましたが、その際に会社からの課題を渡されました。



あ、これ1週間で提出してね。
と言われ、渡されたコーポレートサイトのファイル。まじ鬼です。
結果的にOK出ましたが、その合格もらった瞬間ににぶっ倒れて3日間入院しました。
毎日残業で疲労は頂点へ
コーダーになれたものの、毎日残業の日々です。
- わからないコードは自分でググる
- 何が何でも納品までに間に合わせる
- コードは1日に触れるのは4時間もないくらい
とまぁ上記のような感じで残業は毎日確定。
以外と知らない人多いですけど、会社ではずっとコードをいじらないです。
- 会議
- 打ち合わせ
- 雑務
などいろんなことが重なり、ずっと触れるなんて稀でした。(会社によるんだろうけど。)
だから毎日残業。良かったのは給料は1分単位で付いていたことが救い。
さすがに毎日残業で疲れるので身体は悲鳴をあげるわけですよ。
もう、レッドブルじゃ足りないので、トメルミンの出番です。
これカフェインが入っていて眠たいのを強制的に覚醒モードにさせるやつです。※乱用はしないでくださいね。
これを服用しながら頑張ってました。
WEB制作で稼げる!は最初だけ
「WEB制作で稼げる!」のは1年以上前の話ですね。今の時代はWEB制作より、自身で商品を作り販売、コンサルや運用、保守の方が稼げます。
バックフロントエンジニアやフロントエンドエンジニア、システムエンジニアですね。
そもそも未経験で初めからフリーは無謀すぎる
はっきり言っておきます。
フリーで活動するのは未経験では無謀です。SNSの何某スクールでは「未経験フリーランスでもしっかり稼げるようになります。」なんて豪語しているところもあるそうですが、初めだけでしょう。
WEB制作は基本企業相手ですので、フリーランスは安くで使いたせる絶好のカ○なんですね正直に言っちゃうと。次に繋げてくれる優しい企業様ももちろんいらっしゃいます。
そんな方もいますが、「フリーランスは信用していない」企業様も多く存在するのかもしれない。
実際僕がWEB制作を請け負ったときにある企業様に言われた言葉があります。それが以下のツイート。
しかも何人かに同じテンプレで営業されたとか。
これをおっしゃってこられた企業様は色んな企業様と業務提携しているところですので、この噂は広まっていったでしょう…。
こういう背景もあり、フリーランスの格が下がっていってるのかもしれません。
なので素直に技術力を磨くためにも、組織に属してください。お願いします。
スクールに入っても会社では役に立ちません
スクールに入るのが悪いわけではないです。スクールだけでは技術不足になりがちだと言いたいのです。
全部のスクール内容を把握しているわけではありません。
しかし職業訓練と同じでスクールに入っても会社では役に立たないことが多いです。これは自身で調べてみてください。ヒントとしてキーワードは「プログラミングスクール 役に立たない」などで調べてみるといいでしょう。
わんさか現役の方の声が聞けます。
最低3年間は組織で勉強しましょう
くどいでですが、3年間は組織に潜入し、デザイン力を養ってください。
企業相手となれば、社会人ルールやデザイナーとしてのルールなどたくさんあります。まずはそこを学びましょう。
スクールや職業訓練で学ぶのはデザイナーとしての最低限です。ずっとそれで食っていきたい!と考えているのであれば、なおさらです。
まとめ
厳しい意見を言いますが、フリーランスは基本的に使い捨てにされるのです。
今やWEB業界で活躍するフリーランスはたくさんいます。そこで一生WEB制作で食べていきたいと考えるのであれば、デザイン力を磨けばいいという話ではありません。
- 稼ぎたいわけではない
- 自分のしたい仕事で毎日が楽しい
- 今フリーで稼げているからそれでいい
上記の様な理由であれば、それ以上何も言うことありませんが、もし「稼ぎたい!」と考えおりWEB制作の勉強をしているであれば、一刻も早く組織に属することをオススメします。
※自身の体験談をもとに執筆しています。個人の意見として書いており、すべてに対して批判したいわけではありません。しかし、僕のツイートを紹介した様に「フリーランスのWEBデザイナーを良く思っていない」人たちがいることは事実です。
今後、この様なことが起こると僕、そして現在フリーで働いているお並びに働きたいと考えている人たちまで影響がでてきています。デザイナーが安心してフリーで活動できる様になってほしいと願い記述しました。
SNSのキラキラに惑わされないでいてほしい。
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