NAYA CREATEファーストインプレッションレビュー。

どうも、ちから(@insNote_C)です。
NAYA CREATEをKickstarterで購入してから早2年1ヶ月半。ついにとどきました。
これに多くの方が反応してくれたので、気になっている人も多いと思います。ということで最速ファーストインプレッションレビューします。10万円以上払った製品ははたしてどうなのか見ものです。
偏見と個人的見解のレビューをたっぷり紹介します。
NAYA CREATEのハードウェアビルドクオリティは本当に良い
ハードウェアのビルドクオリティは本当にいい。
筐体はCNC加工されたアルミ合金を採用しており、手に持ったときのずっしり感と、表面のサラッとした金属の質感が、圧倒的な「道具としての信頼感」を感じさせてくれます。



僕はこれまで、3Dプリンタ製のケースが使用されている自作キーボードを使用してきました。
レイアウトも自由だし、デザインも楽しめるし、なにより“カスタマイズ性”があります。でも、素材は基本PLAやPETG。どうしても質感という点では劣ってしまいます。(それでも自作という点ではクオリティが高い。開発者さん本当にありがとうございます。)


NAYA CREATEには、その点ビルドクオリティが圧倒的に高い。キースイッチはホットスワップ対応で、Kailhソケットが基板にしっかり固定されています。キーキャップを抜き差ししても基板がたわむことがありません。

キーキャップの材質はABS製となっています。

まぁモジュール(トラックボールとか)とは別でこちら単体で88,000円もするキーボードなので、デザインが良いのは当たり前って思っちゃいますよね。
でもこれまでいろんなキーボードを試してきましたが、見た目だけで言えば圧倒的にNAYA CREATEのハードウェアのビルドクオリティが高いです。
実際に使用してみて
ここからはバッドでネガティブが表現が続きますが、NAYA CREATEには期待をすごくしていて、これから数年かけて完成されたキーボードを目指して欲しいと切実に思っているため、毒を吐かせていただきます。
ソフトウェアなどの設定は英語表記のみ
設定アプリは全部英語です。

中学英語レベルのものですが、ヘルプサイトもすべて英語。しかも、ChromeやSafariなどの翻訳機能を使用しても日本語にできません。

この時点で英語できない人はジ・エンド。ハードルが一気に上がります。日本語翻訳したいなら画面スクショをChatGPTに読み込ませて翻訳するか、または、全部コピーして翻訳機にぶち込むしかありません。
また、アプリを使用しているので容量も食います。さらに、僕の使用している自作キーボードはzmkでキーマップの変更なので初心者向けの簡単なキーマップ変更から上級者向けのマクロ設定など、幅広く変更することができますが、NAYA CREATEはアプリのみでのキーマップ変更しかできないので、マクロ設定などはまだできないようです。

また、アプリも発展途上のベータ版なので、とにかく使いづらいです。ただ、キーマップ変更は写真者向けでドラックアンドドロップまたはクリックで簡単に変更できる点はいいですね。

モジュールのカスタマイズができない
NAYA CREATE最大の特徴といえば、マグネット式で着脱できるモジュール。トラックボールやタッチパッドなどを左右どちらにもパチッと装着できるこの機構、初めて見たときはテンション上がりました。
でもモジュール関連は上記で紹介したアプリでカスタマイズができません。設定項目すらないようです。


いや、できへんのかい。公式にはできるって書いてたらできると思っちゃいますやん。将来的にはできるようになるはずですが、現時点ではできないようですね。
ちなみにアプリはこちらからダウンロードできます。
とくにTrack(トラックボール)というモジュールにはボタンが4つもついています。それぞれのボタンに対してクリック、スクロールとか色々分かれているんですが、これも変更できない。デフォルトのみ。

しかも、紙の説明書が付属していなかったので「どのボタンがどの操作になるのか」もわかりません。自分で動かして覚えるしかありません。この辺も面倒ですね。
一応僕が使用してわかっていることを共有します。
- 1番上
- スクロール&移動(デフォはスクロールのみの機能が働き、クリックすると移動になる)
- 2段目
- 左クリック
- 3段目
- 不明(公式では任意ボタン)
- 4段目
- 右クリック
また、トラックボールを時計まわり、半時計まわりに回転させることにより、スクロール機能が働く仕組みになっています。

が、トラックボールを動かしているだけなのに、時計回りと誤認されてスクロール機能になるときがあるので、ソフトウェアで機能停止など盛り込んで欲しいですね。
この辺も詳細にヘルプサイトに記載してほしいです。
起動に時間がかかる
僕の使用している自作キーボードもBluetooth接続です。スリープ状態から起動まで2秒かからないくらいでストレスはありません。
NAYA CREATEの起動時間は、本体側は問題ありません。電源を入れた瞬間にバックライトが点灯し、キー入力も即座に反応します。ここまでは非常にスムーズです。
ただし、問題はモジュール側の起動時間。特に「Tune(チューン)」と呼ばれる音量調整やメディア操作に特化したモジュールは、電源を入れてから使用可能になるまでに約5秒以上かかります。

このモジュールは反応できるようになれば、カリカリカリというフィードバックの感触があります。(音は出ません。TourBox Eliteのフィードバック機能音無しバージョンみたいな感じ。)
ただ、毎回5秒ではなく、2秒くらいで起動するときもあります。おそらくソフトウェアの問題かと思いますが、とにかくソフトウェア面の精度がイマイチすぎます。
ちなみにスリープからも復帰も2〜5秒くらいかかります。
打ち心地がよくない
ガスケットマウントのキーボードに慣れている人は最悪といった打ち心地になるでしょう。
NAYA CREATEに搭載されているのはホットスワップ対応のメカニカルスイッチ(Kailh系)で、スイッチ自体は悪くありません。でも問題は打鍵時の反響音と、打ち心地の“硬さ”です。
ケース自体がアルミ製で剛性が高いのは美点なんですが、それが逆に“打ったときの跳ね返り”や“金属の響き”を増幅してしまっているように感じます。
タイピングしていると、「カンカン」「コツコツ」音が響きます。フェルトマットを敷いていてもこの反響音。カフェで作業大好きマンには不向きです。というより、カフェでこれだけカチャカチャカンカン鳴らされると大迷惑。
薄さを求め過ぎてガスケットなどの構造がないみたいですが、それでももうちょっと反響音を抑えることはできなかったのか…。
トラックボールがデカすぎ&ボール固定がされていない
NAYA CREATEのトラックボールモジュールに搭載されているボールの直径は40mm。これは市販の一般的なトラックボール(例えばKensingtonのOrbit Trackballが約40mm、LogiのERGO M575が約34mm)と比較してもかなり大きい部類に入ります。

このサイズ感、確かに精度や操作性という意味ではメリットもあります。指先だけでなく手のひらでも操作できるし、動きも滑らか。でも…デカい。とにかく存在感がすごい。
しかも、この40mmの巨大ボール、ケースにはめ込まれているだけで、ロックされていません。マグネットで吸着とか、クリックで固定とか、そういう仕組みはなく、ただ“載ってる”だけ。
つまり、本体を傾けたり、上下逆さにしたりすると、ボールがすぽっと抜けて落ちます。

でも、この“固定されていないトラックボール”の存在が、ちょっとしたストレスになるのは間違いありません。
カバンにそのまま入れるなんてもってのほか。持ち運ぶ際もトラックボールが落ちないようにモジュールを外さないといけないので面倒ですね。
自作キーボードみたいにしっかりと固定されている方が好みです。
角度調整機能が絶妙に使いづらい
NAYA CREATEは、分割型キーボードとして左右それぞれに可動ヒンジを備え、最大で約27度のテンティング(傾斜)が可能です。

しかし、このテンティングがどうも使いづらい。傾斜するとトラックボールの操作がしづらいし、かと言って、テンティングしないと、かなりの面積を取るのでとてもスマートとは言えない形状になります。


ちなみに狭ピッチに慣れている人は間違いなくタイピングがしづらいので、慣れるまで結構な時間がかかると思います。
モジュール操作だけしていると接続が消える
これが本当にわけわかめでした。
サイトで資料を読んでいて、スクロールをしている時に急に操作ができなくなります。「あれ?」と思ってNAYA CREATEのモジュールを見ると接続が切れています。っっっGB
実際にキーを操作せずにどれくらいの時間でモジュールの接続が切れるのか測ってみたところ約1分半で接続が切れるようです。

しかも、ソフトウェア上で自動スリープモードの解除や延長の設定はなし。なぜこの仕様なのか本当にわかりません。資料読んでたら1分半なんてすぐです。それを接続が切れる前に一回キーボードを触って…面倒すぎます。
これは早急な改善をもとめます。
マウスが左右反転に動く時がある
モジュールのTrack(トラックボール)とTune(チューン)ですが、セットした段階では、マウスカーソルが左右反転して動くという現象が起こることがあります。数十秒または、再接続された時に通常通りに動きます。
具体的には、右にボールを動かすとカーソルが左に行く、左に動かすと右に行く。しかも困ったことに、Trackモジュールを左右どちらに装着しても、最初はこの状態になることがあります。

この原因は、モジュールがどちら側に装着されたかを、NAYA CREATEが自動で正確に認識していないために起きる現象かと思っています。
モジュールは左右装着を自動識別しているため、このような現象が起こっているのですが、これもソフトウェアがまだまだ成熟していないためとなります。どうしようもないですね。
総評:期待が大きい
ここまで散々毒を吐いてきたわけですが、「売ってやろう」とはなりませんね。
もうすでに日本支援者にも届いている人がちょくちょくいるようで、フリマサイトにはすでに中古品がでていました。

上記の方が「クラウドファンディングが開始された直後に支援しましたが、 製品完成が1年以上遅れている間に不要になりしたので 出品します。」と記載しているのですが、その気持ちわかります。
僕も最近tomkeyLkというBluetooth分離型キーボードを使用しています。
こちらが本当に使いやすくて、これが良い感まであります。
しかし、NAYA CREATE にはこのビルドクオリティに加え、モジュールという最強の武器があり、Track(40 mmボール)・Touch(タッチパッド)・Tune(ダイヤル)を左右好きな位置に“スポン”と装着できるギミックはやはり唯一無二。何より格好いい。

仕事道具は生産性に直結するのが大事ですが、毎回テンションの上がる道具というのも重要でしょう。
「やっぱいいな」と感じるポイント
- モジュール拡張性
- 専用設計で動作は安定。効率ガジェットを“あと乗せ”できる未来感。
- 剛性感バケモノ級のアルミ筐体
- とにかく質感がいい。
- レイアウト自由度
- 現時点では弱いが完成されたらよりカスタマイズが捗りそう。
ただ、新品は今から予約すると数か月待ち。今度支援者に届いてソフトウェアがこのままだと、中古で出回る可能性が高い。そこを狙うのがいいかもしれませんね。ただ、中古で10万円はさすがに高いとその感じますが、辺はあなた次第。
まぁ僕なら中古よりも保証もある公式サイトで購入します。(定価の半額なら考えますが…。)
NAYA CREATファーストインプレッションまとめ

現時点では、ソフトウェアの改善を急いでほしい所存。
ソフトウェア面が完成されると化けると思いますが、まだFloatモジュールも発送されていない段階なので、ソフトウェアの完成にはまだ数年先になりそうです。
また、それまでにユーザーが離れていくと、資金も底をつき…最悪そのまま文鎮化なんてこともあるかもしれません。そういう面では現時点では自作の分離キーボードを使用する方がストレスも安心感も違うでしょう。
僕はNAYA CREATEの可能性を信じて待ち続けたいと思います。
ではこのへんで。
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