Dell S2722QCレビュー:U3223QEと比較したら意外な結果だった
31.5インチのU3223QEから、S2722QCに変えたのですが、結果的に大満足。
Dellのモニター市場において、S2722QCとU3223QEはそれぞれ異なるニーズを満たす製品として位置づけられています。
この記事では、これら2つのモデルを比較し、どのような人にどちらのモデルが適しているのかを明らかにします。
どちらも高解像度の4Kディスプレイを搭載しているため、映像のクオリティーは折り紙つきですが、サイズ感や機能面での違いが、あなたの選択を左右するかもしれません。
この記事の要約
- S2722QCの利点
- コンパクトなサイズで、小さいデスクに適しており、背面デザインもいいのでインテリアにも馴染む。
- U3223QEの利点
- ビデオ編集や3Dモデリングなどプロフェッショナルな使用に理想的。色精度が高く、LANポートや複数のUSBポートを含む優れた接続オプションを提供。
- 全体的な比較
- S2722QCは軽くて一般的な使用や軽いゲームに適している一方で、U3223QEは高い色精度と広範囲な接続性を要求するプロフェッショナルなタスクにより適している。
- 総合評価
- 個人的にはS2722QCをおすすめ
Dell S2722QCとU3223QEの基本スペック
項目 | Dell S2722QC | Dell U3223QE |
---|---|---|
ディスプレイタイプ | LEDバックライト液晶モニター | LEDバックライト液晶モニター/アクティブマトリックスTFT |
画面サイズ | 27インチ | 31.5インチ |
実効解像度 | 4K 3840 x 2160 @ 60 Hz | 4K 3840 x 2160 @ 60 Hz |
輝度 | 350 cd/m² | 400 cd/m² |
コントラスト比 | 1000:1 | 2000:1 / 2000:1 (ダイナミック) |
色域 | 99% sRGB | 100% Rec 709, 100% sRGB, 98% DCI-P3 |
応答速度 | 4 ms (GtoG エクストリーム) | 8 ms (GtoG 典型); 5 ms (GtoG 高速) |
接続性 | HDMI, USB-C/DisplayPort | HDMI, DisplayPort 1.4, USB-C, LAN (RJ-45) |
パネルタイプ | IPS | IPS Blackテクノロジー |
USB電源供給 | 最大65W | 最大90W |
内蔵機器 | USB-Cハブ | USB 3.2 第2世代/USB-Cハブ |
エネルギークラス | – | クラスF (HDR時クラスE) |
ディスプレイ位置調整 | 高さ、縦横回転、左右角度、傾き調整 | 高さ調整, 縦横回転, 左右角度, 傾き調整 |
オーディオ | スピーカー – ステレオ | – |
その他特徴 | LEDエッジライトシステム, ComfortView Plus | 水銀フリー, 無ヒ素ガラス, Delta E<2キャリブレーション |
寸法 (幅x奥行きx高さ) | 61.16 cm x 17.47 cm x 40.01 cm | 71.261 cm x 23.317 cm x 46.934 cm |
重量 | 7.10 kg(スタンド含む) | 10.36 kg(スタンド含む) |
Dell S2722QC:U3223QEの違い
- 画面サイズと解像度
- S2722QCは27インチ、U3223QEは31.5インチで、どちらも4K解像度を持っています。
- 輝度とコントラスト
- U3223QEの方が輝度が高く(400 cd/m²)、コントラスト比も2000:1で、S2722QCの1000:1より優れています。
- 色域
- U3223QEは100% Rec 709、100% sRGB、98% DCI-P3をサポートしており、S2722QCの99% sRGBより広範囲です。
- 応答速度
- S2722QCの応答速度は4 msで、U3223QEは5 msです。
- USB電源供給
- U3223QEは最大90WのUSB電源供給が可能で、S2722QCは65Wです。
- 機能
- U3223QEにはRJ-45 LANポートやより多くのUSBポートがあります。
- 重量と寸法
- U3223QEはより大きく重いです(10.36 kg、71.261 x 23.317 x 46.934 cm)。
Dell S2722QC:U3223QEと比較
U3223QEをはじめに使っており、その後S2722QCに変更したので、使用感を書いています。
組み立てとデザイン
Dell S2722QCモニターの組み立ては非常に簡単で、工具を必要とせずに数分で完了します。
スタンドと本体の接続もスムーズで、デザイン面では、ミニマリストな外観と狭いベゼルが現代のオフィスや家庭環境にぴったりで120cm〜のデスクサイズだと余白も生まれてインテリアとしても申し分ない大きさ。
特に注目してほしいのが背面デザイン。
波上の模様にマットな質感で背面から見ても、インテリアとしてかなり良いデザインに仕上がっています。
ガジェット感は消すことができないですが、ここまで背面が良いのはStudio Displayか、このS2722QCモニターくらいでしょう。
僕は自宅オフィスを壁際とアイランド型デスクの両方できるハイブリット。
気分によって、アイランド型にもするのですが、U3223QEの背面はメタリックで好みではありませんでした。
でも、S2722QCならもうアイランドデスクも怖いくない。
正面・背面両方ともにデザイン面で優れている27インチ4Kモニターは少ないと感じているので、背面見るたびに気分が高揚します。(ただのインテリアオタク)
ただ、ベゼル下側にロゴがついているので、これはいただけない。
これは、マスキングテープでロゴを隠しました。
本体の操作ボタンは、U3223QEは背面に対して、こちらは下側についてるので操作はしづらいです。
操作はしづらいですが、本体ボタンの操作ははじめの一回程度しか触らないですし、その分背面はよりスッキリとしたデザインになっているので、僕はこっちの方がありがたい。
ディスプレイの大きさ
ディスプレイの大きさを比較すると、Dell S2722QC の27インチはデスクトップスペースを効率的に使用するのに最適なサイズで、特にスペースが限られている環境ではそのコンパクトさが役立ちます。
しかも驚いたのは、Dell S2722QCの重量がかなり軽かったこと。
外箱からすでに軽いと感じたほど。
僕はモニターアームで設置する派ですが、取り回しもかなり楽。
一方、U3223QEの31.5インチはより広い画面を提供し、複数のウィンドウや大規模な作業に適しています。
その分重要が重く、モニターアームを付けているにもかかわらず、取り回しが面倒だと感じました。
また表示領域について、僕は3個タブを表示させるのが好きなので27インチもそうしていますが、ビジネスや執筆程度のことなら問題なく使用できます。
動画編集や、blenderなどは2/3ほど画面を使い表示で作業していますが、これも問題ありません。
右2/3に動画編集ソフトなどを起動させて、左側に検索用タブを表示させているので、わからない部分も簡単に調べることができて満足。
ディスプレイの品質:色再現と解像度の違い
僕がDellのS2722QCとU3223QEのモニターを見比べた時、色再現と解像度に関してかなりの違いを感じました。
U3223QEのIPS Blackテクノロジーは、色域が100% Rec 709、100% sRGB、98% DCI-P3をカバーしている一方で、S2722QCも99% sRGBの色域で鮮やかな色を提供しますが、U3223QEと比較すると劣る部分が明白にありました。
暗いシーンの視認性を向上する2000:1のコントラスト比と深みのあるブラックでより原色に近い表現ができ、映像を忠実に再現します。
U3223QEのIPS Blackテクノロジーと謳っていますが、僕は黒のカバー率よりも、グレーや茶色系統で違いがありました。
DellはAUO、LG、Samsungなど複数のパネルメーカーから部品を仕入れているため、モニターによって色味にズレが生じることがあります。
詳しくはこちらに書いていますが、色味の違いはパネルの選択やキャリブレーションによってある程度緩和することが可能ですが、僕は個人的に色精度はクリエイター系のお仕事をさせている方であれば、この点を考慮する必要がありますね。
接続性とポート:どちらがより多機能か?
Dell S2722QCとU3223QEは接続性においていくつかの違いがあります。
S2722QCは主にHDMIとUSB-C/DisplayPortを備えており、これにより基本的な接続ニーズを満たすことができます。
またHDMIも2つ付いているので、switchとFire TV Stickなど、このPC1台で多種のコンテンツを見ることができます。
一方、U3223QEはHDMIは1つですが、LAN(RJ-45)ポートや、USB 3.2 Gen2ダウンストリームポートがついています。
LANポートを利用すると、モニターを直接有線ネットワークに接続することができ、安定したインターネット接続を確保できるので、大容量のデータを扱う作業や、遅延が許されないリアルタイムのオンライン会議などで有利です。
また、複数のUSB 3.2 Gen2ダウンストリームポートは、高速データ転送をサポートし、複数の周辺機器(キーボード、マウス、ストレージデバイスなど)を同時に接続することができます。
これにより、作業スペースをより効率的に利用し、デバイス間のシームレスな操作が可能になります。
そのため、より多くの接続性が必要な環境ではU3223QEが優れた選択となるでしょう。
仕事だけに使うならU3223QE。軽くゲームもしたいならDell S2722QC。S2722QCにはスピーカがあるので軽いゲームするだけならこれで十分。
どちらがオススメ?:Dell S2722QCとU3223QE
- 安い4Kモニターを探している
- スピーカーに拘りがない
- 狭いデスクに設置したい(120cm〜推奨)
- シンプルなデスク構築をしたい
- 背面もインテリアに馴染むモニターが欲しい
- 動画編集や3D制作をしている
- 軽くゲームもしたい
まとめ:Dell S2722QCとU3223QE
Dell S2722QCを選んで良かったのは、そのコンパクトなサイズ・背面がインテリア性が高いこと・価格の手頃さ。
27インチの画面はデスクスペースを有効に使え、必要十分な機能を備えているため、日常的な使用や軽いクリエイティブ作業に最適です。
また、シンプルなデザインがどんな環境にも馴染む点も魅力的でした。
参考になれば幸いです。
ではでは、今回はこの辺で…。
コメント