Nothing Headphone (1) Proのスペックと海外レビューまとめ|トリプルドライバー・Flat EQ搭載で64,800円

Nothingのヘッドホンといえば、透明パーツと物理ボタンが印象的な「Headphone (1)」、そして価格を抑えた「Headphone (a)」がありました。そこに、ついに上位モデルが登場です。
その名も「Nothing Headphone (1) Pro」。3つのドライバー、最大46dBのノイズキャンセリング、そしてスイッチひとつで切り替わる「Flat EQ」と、また面白い方向に振り切ってきました。日本では2026年9月29日に発売され、価格は64,800円(税込)です。
ただ、64,800円となると、気になるのは「実際どうなのか」ですよね。発売直後の現時点では、僕自身はまだ実機を使っていません。そこでこの記事では、公式情報とメーカー説明会の内容をもとにスペックを整理したうえで、すでに公開されている海外メディアのレビューが何を評価し、どこを指摘しているのかをまとめていきます。
※情報の確認日は2026年9月29日です。音質や装着感などの評価はすべて各メディアのもので、僕の体験ではありません。出典は記事内と末尾に記載しています。
Nothing Headphone (1) Proのスペック

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Nothing Headphone (1) Pro |
| カラー | ブラック / ホワイト |
| タイプ | ワイヤレス・オーバーイヤー型(ハイブリッドANC) |
| ドライバー | 40mmダイナミック+プレシジョンダイナミック+xMEMSツイーター(トリプルドライバー) |
| 再生周波数帯域 | 20Hz〜40kHz |
| ノイズキャンセリング | 最大46dB、アダプティブANC、マイク計10基 |
| Bluetooth | 6.1(Google Fast Pair / Microsoft Swift Pair / Auracast対応) |
| 対応コーデック | LDAC / AAC / SBC / LC3 |
| 有線接続 | USB-Cで最大24bit/192kHz、3.5mmで最大24bit/96kHz |
| 音響機能 | Flat EQスイッチ、5種の空間オーディオ(ヘッドトラッキング対応)、カスタムEQ、パーソナルサウンドプロファイル |
| バッテリー | 1,060mAh。ANCオンで最大30時間、ANCオフで最大68時間 |
| 充電 | USB-C急速充電(5分でANCオン約2時間分/ANCオフ約4時間分) |
| 防塵防滴 | IP52 |
| 素材 | アルミフレーム、チタンアーム、9H強化ガラス(イヤーカップ外側) |
| 重量 | 327g(Headphone (1)より2g軽量) |
| 付属品 | キャリングケース、USB-Cケーブル、3.5mmオーディオケーブル |
| 発売日 | 2026年9月29日 |
| 価格 | 64,800円(税込・Nothing公式)/海外は399ドル・349ポンド |
| 参照 | Nothing公式サイト |
Nothing Headphone (1) Proの特徴
まずは「Proで何が変わったのか」を、メーカーの発表内容から整理します。ここでは良し悪しの評価はせず、何ができるヘッドホンなのかをそろえておきます。
【ドライバー】3種類のドライバーで音域を分担する

いちばんの目玉は、片側に3つのドライバーを積んだ「トリプルドライバー構成」です。低音から広い音域を受け持つ40mmのダイナミックドライバーに、音の明瞭さと切れを担うプレシジョンダイナミックドライバー、そして高音域を担当するxMEMSツイーターが加わります。
xMEMSは半導体技術で作られる小型のスピーカーで、これまでは主にイヤホンで使われてきた方式です。Trusted Reviewsによれば、オーバーイヤー型での採用はこれが初めてとのこと。1台のヘッドホンに異なる3つのドライバーを組み合わせる構成は、この価格帯の一般向けモデルとしては珍しいとされています。
【Flat EQ】スイッチひとつで「フラットな音」に切り替わる

左のイヤーカップの内側には、新たに「Flat EQ」のスイッチが用意されています。オンにすると、音の味付けを抑えたニュートラルな再生になります。ロンドンの名門スタジオ「Metropolis Studios」のサウンドエンジニアと約1年かけて調整したそうです。
Flat EQを有効にすると、通常のイコライザー、外音取り込み、空間オーディオは使えなくなります。有線のAUX接続でFlat EQを使うと遅延は15ms未満になり、楽器演奏やモニター用途にも向くとされています。
【EQ・空間オーディオ】ドライバーごとに音を調整できる

専用アプリの「Nothing X」では、EQがトリプルドライバーに合わせて作り直されました。メインドライバーとプレシジョンドライバーを別々に調整できます。Metropolis Studiosが監修した英国音楽由来のEQプロファイルも5種類用意されています。
空間オーディオはスタンダード、Metropolis Studio B、ライブハウス、クラブ、コンサートホールの5種類で、頭の動きに追従するヘッドトラッキングにも対応します。
【ANC】最大46dB、マイクは片側5基の計10基

ノイズキャンセリングは、Headphone (1)の最大42dBから最大46dBへ強化されました。マイクは左右合計10基。周囲の環境に合わせて効き方を変えるアダプティブANCも備えます。
改良はマイクだけではありません。イヤークッションの表皮はPUレザーとナイロン生地の二重構造になり、内側のクッション材はHeadphone (1)比で約50%柔らかくなりました。さらに芯の部分にはシリコーン製の遮音壁を配置し、物理的な遮音性も高めています。
【素材・装着感】ガラスとチタンで質感を上げつつ、2g軽く

イヤーカップ外側の透明部分は、従来のアクリル系素材から強化ガラスに変わりました。アームはスチールからチタンになり、アーム単体で45%軽量化。本体は327gで、Headphone (1)より2g軽くなっています。ヘッドバンドは幅が10%広く、厚みが12%増しています。
【操作・接続】物理操作を継承し、Bluetooth 6.1とAuracastに対応

タッチ操作ではなく、すべて物理操作なのはこれまで通りです。ローラーで音量調整、押して再生・一時停止、長押しでANCのオン・オフ。パドルで曲送りや早送りもできます。Bluetoothは6.1で、Auracastにも対応しました。LDACで最大990kbps、96kHz/24bitの伝送が可能です。
【ケース】ヘッドバンドが持ち手になるハードシェル


付属のケースは、イヤーカップだけを収めてヘッドバンドが外に出る形です。ヘッドバンドがそのまま持ち手になり、ハンドバッグのように持ち運べます。側面にはストラップ穴があります。ケースの色は本体色にかかわらずホワイトのみで、充電機能はありません。
他サイトのレビューでの評価
ここからが本題です。発売に先立ってレビューを公開している海外メディアの評価を、媒体ごとにまとめます。各媒体ともNothingから機材提供を受けている場合があります。評価は各媒体の内容を僕が要約したもので、引用ではありません。
Trusted Reviews:音の明瞭さとデザインを高く評価

Trusted Reviewsは、音の明瞭さと細かな描写、そして見た目の高級感を評価しています。中高域の抜けがよく、ボーカルがクリアで、音場も広いという印象です。低音は正確で誇張が少なく、廉価版のHeadphone (a)のような「頭が揺れる」迫力とは方向性が違うとのこと。低音が好きな人はEQで持ち上げるのがよさそうです。
ANCについては、普段使いしているHeadphone (a)と比べて「違いは大きい」とし、特に風切り音がほぼ解消されたと述べています。Flat EQは動画編集の音量調整に使いやすいとのこと。一方で、首にかけているときに肩に触れて音量が変わってしまうことがあった、バッテリー持ちはHeadphone (a)に及ばない、という指摘もありました。
SlashGear:操作性とANCは好評、価格差には疑問

SlashGearは、操作系を「これまでレビューしたなかで最も好き」と評価しています。ANCと外音取り込みも高評価ですが、SonyやBoseの最上位機ほどではないという位置づけです。
音については、Flat EQでは中域が強めで低音は控えめに感じたものの、周波数の欠落はなく、アプリのEQで調整できるとしています。気になった点は、ケースにケーブルを入れる場所がないこと、そしてANCや外音取り込みの性能はHeadphone (a)でも近く、価格が約2倍の差に見合うかは分からない、という点でした。総合的なコスパはHeadphone (a)のほうが上という見方です。
T3:Flat EQは評価、ケースと価格アップには厳しめ

T3は、今回のレビューのなかでも特に辛口です。音は前モデルより精密で分離もよくなったものの、Headphone (1)と聴き比べると差は大きくない、という評価。ANCも長距離フライトで強く効いた一方、Sony WH-1000XM6には及ばないとしています。
Flat EQは「物理スイッチで切り替えられるのが良い」と評価していますが、空間オーディオのプリセットは常用しないだろうという見立てです。いちばん厳しかったのはケースで、ケース込みだと384gになり、ケーブルなどを入れる余裕もないことから「実用性より見た目を優先している」と批判しています。価格が100ポンド上がるだけの価値があるかについても、疑問を呈していました。
Geek News Central:ほぼ絶賛、ケースも好評

Geek News Centralは、デザイン、音、ANC、装着感のどれも高く評価しています。ANCをオンにしてもオフにしても音の印象がほとんど変わらないほど自然で、芝刈り機の騒音もかなり抑えられたそうです。約2週間、使ったり使わなかったりしても充電が要らなかったとも書かれています。
面白いのがケースの評価です。T3が酷評したケースを、こちらは「ブリリアントで大好き」「旅行に最適」と真逆の評価をしています。気になったのはアプリの細かな調整程度だそうです。なお、こちらは提供品でのレビューです。
レビューを並べて見えてきた傾向

- 音の明瞭さ、細部の描写、ANC(特に風切り音)、物理操作、デザインは、おおむね好評
- Flat EQは「物理スイッチで切り替えられる」点が評価されやすい。空間オーディオのプリセットは常用しにくいという声が複数
- Headphone (1)との音の差は「わずか」とする評価もあり、意見が割れている
- ANCはSonyやBoseの最上位機には届かないとする見方が多い
- ケースは評価が真っ二つ(好評と酷評)
- バッテリー持ちはHeadphone (a)やHeadphone (1)より短く、価格の高さを指摘する声もある
気になる点・注意したい点
【価格】海外では前モデルより100ドル・100ポンド高い

米国では399ドルで、Headphone (1)の299ドルから100ドルの値上げです。日本の価格は64,800円(税込)。SlashGearやT3のように「この上乗せ分の価値があるか」を問うレビューが目立ちました。逆にTrusted Reviewsは、アルミ・ガラスの質感やFlat EQなど、この価格帯のなかでも独自の立ち位置だと評価しています。
【バッテリー】ANCオンで最大30時間

ANCオンで最大30時間という数字は、Headphone (1)やHeadphone (a)より短くなっています。とはいえ、Trusted Reviewsは毎日数時間使って充電は週1回程度だったと書いています。5分の充電でANCオン約2時間分を確保できる急速充電もあるため、日常の使い方では気にならない人も多そうです。
【Flat EQ】使っている間は外音取り込みが使えない

Flat EQをオンにすると、通常のEQ、外音取り込み、空間オーディオがすべて無効になります。フラットな音で聴いているときに周囲の音を聞きたくなったら、いったんスイッチをオフにする必要があります。
【ケース】好みが大きく分かれる

ヘッドバンドが露出するので、バッグのなかで傷が付かないか気になる人もいるはずです。ケーブルの収納場所がないという指摘は複数のレビューにありました。一方で、左右のイヤーカップが分かれて収まるため、カップ同士がぶつかる擦れは避けられるというメーカーの説明もあります。
Headphone (1)との違い

Proは(1)の置き換えではなく、その上に置かれる位置づけです。公表されている範囲で、主な違いを表にまとめました。
| 項目 | Headphone (1) Pro | Headphone (1) |
|---|---|---|
| 米国価格 | 399ドル | 299ドル |
| ドライバー | トリプル(40mm+プレシジョン+xMEMS) | 40mmダイナミック1基 |
| ANC最大 | 46dB | 42dB |
| チューニング | Metropolis Studios | KEF |
| 外装素材 | 強化ガラス・チタンアーム | アクリル系・スチールアーム |
| USB-C有線 | 最大24bit/192kHz | 最大96kHz |
| 重量 | 327g | Proより2g重い |
| Flat EQスイッチ | あり | なし |
Trusted Reviewsは、同じNothingの廉価版Headphone (a)と比べると、音の傾向がまるで違うと述べています。「Proは低音より明瞭さ寄り」というのが共通した見立てです。
こんな人におすすめ

- 音の細部やボーカルの明瞭さを重視する人…トリプルドライバーと細かいEQ調整で、好みに追い込めそうです
- 動画編集や制作の確認にも使いたい人…物理スイッチのFlat EQは、他のヘッドホンにあまりない魅力です
- デザインや質感で選びたい人…ガラスとアルミとチタンの組み合わせは、各媒体が口をそろえて褒めていました
- 物理ボタンの操作が好きな人…タッチ操作にしなかった潔さが好評です
逆に、コスパを最優先する人や、ANCの静けさを最重視する人は、Headphone (a)やSony、Boseの最上位機と比べて検討するのがよさそうです。
Nothing Headphone (1) Pro:まとめ

Nothing Headphone (1) Proは、デザインの遊び心はそのままに、音の明瞭さとFlat EQという「音を作る側」にも寄った1台です。レビューを見比べると、音とANC、質感と操作性は好評でした。一方で、価格の上がり幅、バッテリー、そしてケースの好みが分かれるポイントです。
前モデルとの音の差をどう見るかは、レビュアーによってもかなり割れています。だからこそ、気になっている方は、まずは店頭などで聴き比べてみるのがいちばん確実だと思います。僕も実機を試せたら、追記していきます。
ではこのへんで。















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