【レビュー】WH-1000XM5は買うべきなのか | SHURE AONIC50と比較
ガジェット・インテリア大好き ちから()です。 @insNote_C
WH-1000XM5を「業界最高クラスのノイズキャンセリングを搭載した」となんて大々的に告知していたので気になり購入。
また僕は普段SHURE AONIC50を使っていますので、それと比較レビューもしていこうと思います。
WH-1000XM5は買うべきか
結論から言うと、「WH-1000XM4を持っている人は買わなくても良い」です。
理由は
- 音質の向上もそれほど変わらない
- 先代に比べて持ち運びが不便になっている
- WH-1000XM4とノイズキャンセリングの違いがわからない
音楽マニアであれば、違いがわかりますが、大抵の人は難しいく感じると思いますので、先代モデルを持っている人は、約1万円多く出してこの機種を選ぶメリットが思い浮かびませんでした。
では、WH-1000XM5をレビューしていきますので、参考に決めていただければと思います。
WH-1000XM5とWH-1000XM4のスペック
仕様が変わっているところは仕様欄に太字青マーカーで印をつけています。
WH-1000XM5 | WH-1000XM4 | |
---|---|---|
価額 | 45,000円 (Amazon) | 34,925円 (Amazon) |
形式 | 密閉、ダイナミック | 密閉、ダイナミック |
ドライバーユニット | 30mm | 40mmドーム型(CCAWボイスコイル採用) |
感度 | 102 dB/mW (有線接続時、POWER ON時) 100 dB/mW (有線接続時、POWER OFF時) | 105dB/mW (有線接続、POWER ON時 1kHzにて) 101dB/mW (有線接続、POWER OFF時 1kHzにて) |
マグネット | ネオジウム | ネオジウム |
再生周波数帯域 | 4 Hz – 40,000 Hz(JEITA) | 4 Hz – 40,000 Hz (JEITA) |
インピーダンス | 48 Ω (有線接続、POWER ON時 1 kHzにて) 16 Ω (有線接続、POWER ON時 1 kHzにて) | 40Ω (有線接続、POWER ON時 1 kHzにて) 16Ω (有線接続、POWER OFF時 1 kHzにて) |
コード長さ | 約1,2m | 約1,2m OFC線、金メッキステレオミニプラグ(ヘッドホンケーブル) |
コードタイプ | 片出し(着脱式) | 片出し(着脱式) |
入力プラグ | 金メッキL型ステレオミニプラグ | 金メッキL型ステレオミニプラグ |
重さ | 約250g | 約254g |
フル充電時間 | 約3,5時間 | 約3時間(フル充電) (1.5AのACアダプター使用時) |
充電方法 | Tyoe-C | Tyoe-C |
電池持続時間(連続音声再生時間) | 最大30時間(NC ON時) 最大40時間(NC OFF時) | 最大30時間(NC ON時) 最大38時間(NC OFF時) |
音声入力端子 | ステレオミニジャック | ステレオミニジャック |
マイクロホン部 形式 | MEMS | MEMS |
マイクロホン部 指向特性 | 全指向性 | 全指向性 |
通信方式 | Bluetooth標準規格 Ver.5.2 | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 |
出力 | Bluetooth標準規格 Power Class 1 | Bluetooth標準規格 Power Class 1 |
マルチポイント機能 | あり | なし |
最大通信距離 | 10m | 見通し距離 約10m |
使用周波数帯域 | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) | 2.4GHz帯(2.4000GHz-2.4835GHz) |
対応Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP | A2DP(Advanced Audio Distribution Profile) AVRCP(Audio Video Remote Control Profile) HFP(Hands-free Profile) HSP(Headset Profile) |
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC, LDAC |
対応コンテンツ保護 | SCMS-T | SCMS-T |
伝送帯域(A2DP) | 20Hz-20,000Hz(44.1kHz sampling) 20Hz-40,000Hz(LDAC 96kHz sampling 990kbps) | 20Hz – 20,000Hz(44.1kHzサンプリング時) / 20Hz – 40,000Hz(LDAC 96kHzサンプリング、990kbps 時) |
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主にWH-1000XM5とWH-1000XM4の変更点は、【価額・ドライバーユニット・感度・重さ・フル充電時間・通信方式】です。
ドライバーユニットが少し小さくなっていますが、両機器と比べてみても違いは感じませんでした。
WH-1000XM4もかなりのハイスペックですが、どこが変わったのか正直わからないですよね。
ですので、どこが変わったのか説明していきます。
WH-1000XM4から進化したところ
ドライバーユニット
専用設計30mmドライバーユニットとWalkman(R)技術の活用が織りなす比類なき高音質
公式サイトより引用
専用設計30mmドライバーユニットを搭載し、低音域から高音域までの再現性を高め、より自然で伸びのある音質を実現しています。さらにはWalkman(R)で培った高音質化技術をヘッドホンに最適化、S/N感の向上による微細音の再現、広がりや定位感の向上を実現し更なる高音質に。
先代よりも「より細かい音の再現できるようになって、臨場感がアップしたよ!」ということですね。
装着性
刷新された本体デザインと長時間身に着けても疲れにくい快適な装着性
公式サイトより引用
第5世代にて大きく本体デザインを刷新。さらにはイヤーパッドには通常の合皮に比べて、柔らかく装着時の安定性に優れたソフトフィットレザーを採用。頭部の形状に柔軟に追従することで締め付け感は少ないながらも、高い遮音性と快適な装着性を実現。
「イヤーパッドは合皮でもソフトなので、締め付け感は少なくなって遮音性と快適さをアップしたよ!あと、顔をどんな方向を向けても快適にできるように設計したよ!」ということ。
Bluetooth接続
2台の機器に同時接続できるマルチポイント機能
2台の機器と同時接続し、それぞれで通話も音楽も受信できる新しいマルチポイント接続に対応。例えばスマートフォンで音楽を聴いた後、停止し、PCで音楽再生を始めるだけで再生機器を切り替えられます。スマートフォンが電話を着信した際には自動でスマートフォンの通話に切り替わり、そのままハンズフリー通話をすることも可能。2台の機器でヘッドホンを使う場面で接続の切り替えがいらず、快適にご使用いただけます。
要するに、同時接続できるマルチポイントに対応したので、PCとスマホの両方同時にBluetooth接続できるようになったということです。
これは、たとえば、PCで音楽を聞いてて、スマホに電話がかかってきても、PCの音楽を止めて、電話に出たらヘッドホンから通話声が聞こえるから、切り替える必要がなくなったよ!」ということになります。
ノイズキャンセリング(NC)性能
1000Xシリーズ史上最大の進化を遂げた業界最高クラス(*)のノイズキャンセリング性能
公式サイトより引用
高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1のポテンシャルを、統合プロセッサーV1を組み合わせることにより最大限に発揮。8個のマイク信号を巧みに制御することが可能になり、今までにないレベルのノイズキャンセリング性能を実現しています。さらにノイズキャンセリング機能をユーザーの装着状態や環境に合わせて自動で最適化する「オートNCオプティマイザー」により、常に理想的なノイズキャンセリング効果を自動的に提供します。
* ヘッドバンド型ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン市場において。2022年1月1日時点、ソニー調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る
「周囲の環境に合わせて自動でNC性能を設定するようにしたよ!業界最高クラスだよ!」ということ。
充電時間と駆動時間
ノイズキャンセリングON時で最長30時間(*1)、OFF時で最長40時間(*1)音楽再生可能なロングバッテリーライフ、さらには3分充電で約3時間再生可能なUSB PD充電(*2)にも対応しています。折りたたみ可能なキャリングケース付属で持ち運びも便利です。
*1 コーデックはAAC。DSEE Extreme/イコライザーの搭載モデルはOFF設定時、またその他機能は全て初期設定時*2 機器との動作を保証するものではありません。USB Type C-Cケーブル、及びUSB PD対応ACアダプターは同梱されておりません。3分充電で3時間再生する場合、出力が9 V / 2.3 A以上必要(但し、周囲の温度が25℃-35℃時)
公式サイトより引用
大きく変わった性能はこれくらいです。
公式HPに他にも変わった仕様を記載されています。
WH-1000XM5レビュー
まずはWH-1000XM5のメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
軽い 携帯できる NC性能が高い ミニマムなデザイン | 先代と比べてかさばる 防水防塵規格がない イヤーパッドの素材が早劣化の懸念 |
僕なりにメリット・デメリットをまとめると上記になりました。
個人的にすごく気になったのはイヤーパッドの素材。
「汗や油ですぐに劣化しそう。」と思ったのが率直な感想です。
メリット・デメリットをそれぞれ詳しく解説していきます。
メリット
では先にメリットから書いていこうと思います。
メリットは以下の4点になります。
- 軽い
- 携帯できる
- NC性能が高い
- ミニマムなデザイン
では解説していきます。
軽い
SONY WH-1000XM5を持ったときの軽さにびっくりしました。
先代をすでに持っている人は軽くなったか分からないかもしれません。なんせ4gしか重さが軽くなっていませんからね。
でも僕はずっと使っていたSHURE AONIC50は334gなので、全然違いました。
これは外に持ち運びたくなる軽さです。
携帯できる
先代と同じく携帯できます。
ただ、先代と比べると「邪魔になる」という声が多い印象。
携帯ならなるべくコンパクトが良いのに、なぜか折りたためなくなってしまったのが残念ですが、その分かなり軽くなったので、電車の中でWH-1000XM5で聴きたくなりますね。
聴かないときは、首にかけておける軽さというのもポイントが高いです。
NC性能が高い
業界最高クラスのNC性能。静かすぎる・・・・。
後述しますが、SHURE AONIC50は篭った音になるのに対して、WH-1000XM5は音のこもりが限りなく無いに近いです。
ミニマムなデザイン
ミニマムなデザインは、持つ人の気分を高揚させてくれます。
スッキリをしたフォルムは、さすがSONYですね。
質感が非常に高く、触り心地はマットで、安っぽさはありません。
デメリット一覧
デメリットは以下の3つです。
- 先代と比べてかさばる
- 防水防塵性能がない
- イヤーパッドの早劣化の懸念
では解説していきます。
先代と比べてかさばる
先代はコンパクトに折りたためたのに対して、今作のは折り畳むことはできません。
理由は「耳周りの自由度を高くするのにサイレントジョイントを採用。その結果構造上折り畳めなくなった」のだと思っています。
可動部のガタガタゆれて不快感を与えていたのを、サイレントジョイントに設計を見直ししたので、その結果、自由度を代償に折りたためなくなったということでしょう。
これは好き好み分かれると思います。
しかし、フレームやパッド部分もスッキリしてますので、ミニマムデザインが好きな僕にはWH-1000XM5の洗練されたデザインがいいですね。
バッグにこのでかいケースは嫌ですが、そもそも先代と比べても、かなり大きく変わったということではないですし、一時的なものなので我慢できるレベルです。
防水防塵機能がない
外は排気ガスやほこり絶対に多いので防塵性能や、急な雨でも対応できるように防水性能もほしいですよね。
残念ながらWH-1000XM5には防塵防水性能はありません。
イヤーパッドは痛みやすい
WH-1000XM4は一般的な合皮レザーで、WH-1000XM5はソフトレザーを採用しています。
同じ合皮レザーですが、ソフトレザーはフィット感が増し、付け心地が向上しています。
しかし、痛みやすいのはナンセンスなので、僕はEarProfitをつけています。
上記の商品はイヤーパッドを保護してくれるので、ヘッドホンユーザーにオススメです。
しかし、「なにもつけたくない」と言う方には、エレコムのクリーナーが最適解。
PCやスマホの指紋ふきにも使えるのでオススメです。
外観
とてもシンプルでミニマムなデザインは万人受けしそうでいいですね。
装着感
装着感はとても快適で、つけてる重さはさすがにありますが、3時間つけていてもとても快適に耳も全く痛くなりませんでした。
上を向くとさすがにズレてきますが、その他の方向を向いてもズレる気配はありませんでした。
ただ、脂汗がイヤーパッドにくっつくので、こまめに手入れが必要だと感じました。
ノイズキャンセリング
僕はWH-1000XM4を持っていなくて、家電量販店に行きWH-1000XM4を試したのち、WH-1000XM5を聴きました。
結論をいうと、違いがほんの微妙にしかわからなかったです。
僕SNSでも「違いがわからん」という声がちらほら散見されてます。
音質
一言で言うと「ドンシャリ系」です。
30mmドライバーユニットを搭載しているので、低音域から高音域までのバランスの良く聞いていて気持ちのいい音。
ヘッドホンで音楽などを聴いていると「疲れてくる」という意見が多いですが、これはずっと聴いていられる音で本当にバランスの良い音だなと思いました。
臨場感も良いですが、これも先代と比べて違いが分かりづらい印象でした。
SHURE AONIC50と比較
では僕が愛用しているSHURE AONIC50と比較していきたいと思います。
本物の音の専門知識をもつSHUREと業界の最先端技術を持つSONY。
どっちん方が優れているか気になったので、この2つで比較してみました。
デザイン
WH-1000XM5はミニマムでシンプルなデザインを徹底しているのに対して、AONIC50はゴツゴツした印象です。
このフィッティング調整機能のおかげで【どんな方向もストレスなく音楽を聴くことができる】のが良いですね。
それに比べSHUREは、フレーム部分がアルミ素材で、柔軟性が低いため、自由な角度調整が難しく操作性を欠いています。
音質
SONYもSHUREも独自アプリで音質を調節することができます。
どちらも視覚的に分かり易い言葉で書かれており、操作が苦手な人でも難なく設定することができそうです。
ここで違いが出てくるのが、SHUREのPLAYアプリで、音響メーカーであってプロ向けの設定が可能となっています。
ノイズキャンセリング
どちらもノイズキャンセリング性能については優れており、両者とも静寂。
しかし、SONYのWH-1000XM5の方が性能は上で、しっかりと雑音を消してくれて静寂で最高の音楽体験をもたらせてくれます。
AONIC50の性能も申し分ないですが、明らかに音が篭るのが残念。
ソフトウェアのアップデートで昔よりかはマシになりましたが、SONY WH-1000XM5と比べると音質は低い印象でした。
結果
上記の結果をまとめると以下になります。
WH-1000XM5 | AONIC50 | |
---|---|---|
デザイン | ミニマムデザイン | 湾曲フレームがカッコいい |
音質 | 素人には申し分なし | より音楽を楽しみたい人向け |
ノイズキャンセリング | 音も籠らない | 最大にすると篭った感じになる |
価格 | 49,500円 | 35,855円 |
購入する | 購入する |
両者ともに良いところがたくさんありますね。
SHUREのマイクはマイケルジャクソンの「スリラー」の収録で使われたこともある信頼と実績のあるメーカー。
実際に使われたマイク
だから「SHUREが良いんだ!」ってわけではないのですが、SONYは万人受けのヘッドホンであり、AONIC50は音楽マニア向けといった印象。
SONY WH-1000XM5を選んだ方がいい人 | SHURE AONIC50を選んだ方がいい人 |
---|---|
持ち運びたい 簡単な操作がいい 気軽に音楽を聴きたい 長時間つけることが多い | 家でしか使わない 見た目も重視したい 音に拘りを持っている 費用を安く抑えつつ音楽を楽しみたい |
まとめ
- 軽い
- 持ち運びもできる
- ノイズキャンセリング性能が高い
- ミニマムなデザインが万人受けする
- 先代を比べて嵩張る
- 防水性能はなし
- イヤーパッドは老化しやすい
長々と書きましたが、SONY WH-1000XM5は先代を持っていない人は買うべきだということをお伝えしました。
WH-1000XM5 | AONIC50 | |
---|---|---|
デザイン | ミニマムデザイン | 湾曲フレームがカッコいい |
音質 | 素人には申し分なし | より音楽を楽しみたい人向け |
ノイズキャンセリング | 音も籠らない | 最大にすると篭った感じになる |
価格 | 49,500円 | 35,855円 |
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先代を持ってなくて「興味あるけど高い」と思っている人は、先代モデルでも十分。
1万円ほど安くなり、音質がWH-1000XM4と比べて格段に向上したわけでもなく、ノイズキャンセリングも「違いがわからない」という声も多いので、マニアでもない限り前作のモノでも十分満足できるかなと感じました。
参考になれば_。
ではでは、今回はこの辺で…。
以上、WH-1000XM5のレビューでした。
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